オードヴィ庄内の杜氏ブログ

プーチンの戒名・その2

2022年04月07日

その1でプーチンに、露西亜人・風珍「大罪戦争犯罪卑劣愚物」という戒名を授けてしまったが、冗談でなく、プーチンは「甲状腺がん」を発病してるとの情報があり、がん治療を受けているとのこと。
ロシアの男性平均寿命が68歳程度と言われており、プーチンは69歳。
この69歳というのは、独裁者の鬼門で、例を揚げると

・リビアの元最高指導者、カダフィ大佐
・イラクのサダム・フセイン
・北朝鮮の金正日元総書記

在任も一人居て、中国の習近平主席も今年69歳となる。何もなければいいが。

話を先に進めよう。
その1で示した前提と問題点を踏まえて今回の軍事侵攻の原因を突き詰めていきます。
今回の軍事侵攻はプーチン自身の独断で始めた戦争であり、根本原因はプーチンである。
従って、プーチンの内面から推察して軍事侵攻のトリガーを探るのが近道ではと思います。

・成り上がりの勘違い
KGBで大佐にもなれなかった一介の中佐如きが、ロシア大統領まで上り詰めた結果として、私は神に選ばれた人間でありロシア皇帝になる資格があり、皇帝は何でも出来る。最終的に私はロシアの大帝になるのだ。という病的な「ああ勘違い」
 
・プーチンが旧KGBの中で教えられた流儀は、競争相手とはむかう敵は抹殺あるのみという短絡的な凶暴さと武力行使をいとわない感覚。
 
・自分に課せられた天命としてロシア大統領としてのミッションは、旧ソ連邦の版図の復活を成し遂げるというバカな野望。
旧ソ連邦の版図は軍事侵略により占領した結果の版図であり、ソ連邦が崩壊したら侵略・占領された国はロシアから独立するのが当たり前。
しかしプーチンは頑なに、ロシア、ベラルーシ、ウクライナは地政学的に同一の存在としてロシアの管轄のもとに行動するべきだと折に触れて述べている。

このプーチンが主張するロシア、ベラルーシ、ウクライナの関係性を詳しく分析すると、

ロシア、ベラルーシ、ウクライナはプーチンからすると「だんご3兄弟」なのです。
誰が長男かというと歴史上はウクライナなのですが、そこは置いといて、断然ロシアが兄貴分で仕切り屋です。ソ連邦崩壊後も、ベラルーシはロシアに忠実に独裁体制で付き従って来ました。
プーチンはそれでよしよしとなります。
一方のウクライナは、崩壊後、西側に接近しアメリカと裏も表も繋がっていますし、中国からの投資も受けいれ一帯一路構想の拠点にもなっています。
ウクライナはロシアの影響下より抜け出し、積極的に自由主義経済を目指して国を発展しようとしました。他の旧ソ連邦下の国々も同じようにロシアより独立を目指して、2000年以降に起きたのが「カラー革命」であり、ユーゴスラヴィアやセルビア、グルジア、キルギスなど、旧ソ連時代の独裁体制を打破し民主化の元に真の独立を勝ち得ています。
ウクライナでは2014年2月にウクライナ騒乱・マイダン革命が起きて、親ロシア派のヤヌコビッチ大統領は失脚しロシアへ亡命。

その後に、親米派の新たな政権が発足(第一次ヤツェニュク政権)の誕生。
しかし、ロシア側はこれを認めず「違法な政権転覆」と非難し3月にクリミアに対して軍事侵攻を開始した。このウクライナのマイダン革命は、2014年のソチ冬季オリンピック期間中に起きたことにより、プーチンのメンツが世界的につぶされてしまった。
この2014年2月に起きたクーデターから今年で8年目であり、今回、月を同じにして2月にウクライナへの軍事侵攻が始まった。ウクライナの平原が凍り付いている冬季に戦車を縦横無尽に走らせて、短期決戦で決着という意図もあり、2014年2月のマイダン革命に対する仕返しとして、この2月に侵攻した意味があると思われ、これはメンツを潰され恥をかかされたプーチンが個人的怨念のリベンジとしてウクライナ侵攻を決断したものと考えます。

この2014年2月の革命により西側よりの政権が誕生したことは、
プーチンにすれば、自分の意に従わず勝手に西側に走った新しいウクライナ政権は、裏切り者以外何者でもなく、これはプーチンが何より気にくわないことであり、我慢ならないウクライナの所業でした。
結局これはプーチンの「だんご3兄弟」であるウクライナへの近親憎悪であり、これが今回の軍事侵攻最大のトリガーだと思われます。

では何故に、軍事侵攻まで8年も有したのか。
この一助としてトランプ大統領の出現が大きなファクターであり、プーチンはトランプの持つ独特の迫力に煽られていたと思います。その後、バイデンになってプーチンはバイデンを決断出来ない男と見限っています。そこから具体的に軍事侵攻計画が立てられたが、こんどは新型コロナのパンデミックが起こり、その対応に追われてしまった。
次には東京オリンピックと、冬季北京オリンピックが行われて、結局今年の2月を迎える羽目になり、いよいよしびれを切らしたプーチンは、今年の2月に実行したという経緯ではと考えます。

 

 ・長年権力の座に鎮座ました結果として、身の回りはイエスマンのみ裸の王様状態で本当の情報が入らない状態。
 最近のプーチンに対して、側近より揚げられる情報がこのようなものだったとしたらどうだろう。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、国民に支持されてなくロシア軍がウクライナに入れば、大歓迎で迎えられます。ゼレンスキー大統領を失脚させて、新たに親ロシア派の大統領をウクライナ国民に選ばせれば、これは、『力による現状変更』ではなく、従って、国際社会よりロシアに対する経済制裁はもあり得ない。今が、チャンスです。と。

 

・自身のコンプレックスがもたらす、西側・アメリカNATOからの被害妄想が切っ掛けで、窮鼠猫を噛む状態に陥り、先手必勝を信条とするプーチンが今回の決断に至った。

東西冷戦終結後の約30年間でアメリカとNATOの圧迫により旧ソ連の影響圏は、東ドイツからウクライナ・ベラルーシのラインまで後退してしまった。
このままではロシアがやられるという恐怖感。更に旧ソ連邦同盟国の造反劇が続く現実。

2000年以降に起きたのが「カラー革命」であり、ユーゴスラヴィアやセルビア、グルジア、キルギスなど旧ソ連邦の国々で民主化運動が起きて独裁体制を打倒していった。更に、ウクライナでは2014年2月にクーデターが勃発し、親ロシア派のヤヌコビッチ大統領が解任された。

・アメリカとの攻防、エネルギー問題
しかし、ここで考えなければならないことは、今回プーチンの暴走はあくまでプーチンの独り相撲だったのかということである。
旧ソ連邦が崩壊し、プーチンが大統領となり、西側との融和政策にも取り組んできた時期が少なからずあったことは事実である。しかし、そのプーチンの取り組みを西側諸国がまともに向き合って、ロシアを正常にして自由主義経済圏へ導こうとしたのかということが大問題です。
アメリカはあくまで最大の仮想敵国としてロシアを位置づけて維持したかったのであり、そのロシアの戦力に対して自国の戦力拡大と高性能武器開発の口実としてきたわけである。ロシアが簡単に自由経済圏の仲良き同胞になってしまえば、それは軍事関係からすると、それ事態がゆゆしき問題となってしまう。
また、ロシアは各種のエネルギー産出国であり、このエネルギー問題でアメリカは地球上全ての関係箇所に首を突っ込み、その覇権を握るためにありとあらゆる画策している。
このエネルギー問題でロシア・東ヨーロッパがアメリカに翻弄されてきたこともまた事実であり、隠されている原因の一つとみている。

・甲状腺癌、パーキンソン病の発症に伴う寿命への不安
最後に、プーチンの個人的な問題として、70歳前にして甲状腺がんの発病やパーキンソン病を患っているとの情報があり、健康面で、プーチンが焦っていたとしたら。
もう自分には時間が無い。ここで決断実行しなければならないという健康面からの切迫感が著しくなっていたのではと推察する。

 

■此処までの展開ではロシア国民もまたプーチンの被害者だと気の毒に思ってきましたが
キーウを引き上げたロシア軍が、軍人としてあるまじき所業を行っていたとの証拠が挙がり始めたとなると、バカげた独裁者の暴走では済まされないレベルであり、命を懸けて祖国を守るという名誉を与えられた軍隊と軍人が絶対にやってはならない戦争犯罪をロシア軍がウクライナで繰り広げているということになる。

ロシア軍のキーウ周辺からの撤退ではもはや統制の効いた軍ではなく盗人・泥棒・追い剥ぎ・強盗に身をやつして手当たり次第に強奪・略奪・民間人の殺戮を行いながらの撤退が明らかになってきている。
何と言うことか全くお粗末極まらない暴挙だ。
 
この責任は全ロシア人が追わなければはらない。
ヒットラーのために全ドイツ人が追わされたユダヤ人ジェノサイトの責任と同じことになる。このことは、全ロシア人がすみやかに認識しなければならない緊急事態である。
 
今回のウクライナにおけるロシア軍が行った民間人に対する全く無意味な残虐行為をロシア人がどう自覚しどう責任を取るのか。この行為はリアルタイムで全世界が見ています。
これはロシア人存立の危機であり、このロシア軍による無垢なウクライナ民間人に対する残虐非道な殺戮は全てのロシア人が負わなければならないとてつもなく重い十字架です。
 
これはもう、バカなプーチン独りの問題ではなく全ロシア人の切実な問題である。
今回のロシア軍による非道な強奪殺戮は、全ロシア国民の責任ではあるが、プーチンによる国家レベルでの情報統制により、国営メディアしか見れないロシア人の状況判断については一定の配慮が必要である。

どうしますか、誇り高きロシアの皆さま?
どうしても目をそらすことが出来ない全ロシア人の問題です。

 

・最後に情報合戦について

今回のウクライナの惨劇は自作自演だと盛んに叫ぶ輩がいますが、
先ずは、一方的に17万のロシア軍が侵略した結果、ウクライナの各都市が破壊されている現状は間違いない事実です。幾ら急進的な国粋主義者が自ら各都市を爆撃し破壊しても今の現状にはならないでしょう。
また、プーチンが声高に叫んでいるウクライナに居るネオナチからロシア系住民を守らなければならない。このネオナチによるロシア人に対するジェノサイトが行われていると。
このロジックがロシアのウクライナ侵攻の正当性を裏付ける理論武装なのだが。はて。

先ずは、プーチンの偽旗作戦としてウクライナ東部によるロシア系住民の殺戮・ジェノサイトがウクライナのネオナチ組織・アゾフ大隊により行なわれている。としているが、
そもそもアゾフ大隊の始まりは、ウクライナのサッカーチームのフーリガン連中から始まっている。たかが、サッカーチームの熱狂的応援団が即ネオナチになり得るのか。
全くレッテル貼りの嘘も方便・語るに落ちる話でしかない。

一報で仰天ニュースは、マリウポリの戦闘において抜群の働きをしたとして、親ロシア派の兵士に勲章が授与されたが、その親ロシア派兵士の軍服には何とネオナチのエンブレムが付けられていたことが判明した。これはどういうことか。
プーチンの非ネオナチ要求対して、ロシア側の兵士がネオナチだとしたら、ありえないじゃん。となる。
ここでもプーチンのデタラメ嘘八百がバレてしまった。
プーチンとはこういう男なのである。

兎に角、現ロシアの政府中枢及びロシア軍は悪辣でタチが悪い。

 

■まとめとして、
この時期にプーチンがウクライナに軍事侵攻した訳は

・プーチンの個人的な性格からくる強迫観念とゆがんだ逆恨み

・旧ソ連邦KGBで植え付けられた卑劣な観念と間違った誇り

・大ロシア目指した国家運営の挫折とアメリカ西側NATOからの圧迫

・勝手に身内と決め込んでいる(ウクライナ)が造反する事に対する近親憎悪

・健康上の問題から、もはや自分には時間的余裕が無いとする切迫感

以上ですが、此処でこのブログの見出しに戻ると結局、「プーチンの背中には旧ソ連の亡霊が取り憑いている」ということではないか。ということで締めくくりたい。

 

今回、21世紀の世の中では起こりえないはずのないおぞましい出来ごとに遭遇し、振り返って日本を守るために出来ることはと考えてみるに、平和憲法を念仏の如く唱えていれば世界が平和になり、それが究極の戦争封じになると頑なに信じているある層の日本人は、今回のロシアの軍事侵攻とウクライナの一般国民・民間人が踏みにじられてる現状をどう捉えるのだろうか。
国際政治はそんなに甘くはなく、常に今回のような実力行使の危険性が満ちあふれていることを肝に銘じて、極東の島国の平和ボケを速やかに正すことが急務として求められるのではないだろうか。

所詮、第9条のある平和憲法もアメリカ主体の国際政治の落とし子でしかない。
それを後生大事に実の子として戦後77年も騙されて抱いてる日本人が何とも切ない。

ー 三島由紀夫「果たし得てゐない約束――私の中の二十五年」ー

実質的な三島の遺書と言われている、1970年(昭和45年)今から52年前に『産経新聞』(夕刊)7月7日号に掲載された記事で、三島は日本の行く末について以下のように予言している。

私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このまま行つたら「日本」はなくなつてしまうのではないかといふ感を日ましに深くする。
日本はなくなつて、その代はりに、無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであらう。
それでもいいと思つてゐる人たちと、私は口をきく気にもなれなくなつてゐるのである。

今の時代で読んで尚且つ言えて妙であり、確実に的を得て信憑性が増している。
三島が問うた「それでいいのか」に速やかに答えを出す時期が訪れていると実感する。

国酒である日本酒を醸造する現場の末端に居る者として、素直に祖国を守りたい。

ハイ、お後がよろしいようで。

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